ちょっといい話

3つのアンパン

ある本のある話を読んでいて思い出した話がひとつ。 その話は後日しますが、今日は思い出したほうを。 元プロ野球選手に大杉勝男さんという人がいました。故人です。 岡山県出身で、「月に向かって打て」で知られた大打者です。 私が子供のころ、プロ野球選…

恩返し

ぼくのパソコンにはネタ帳のようなファイルがある。 気になった出来事や記事や、思ったことなどを書きとめておくものだ。 その中の「記憶に残った事件・事故・ニュース」に こんな話があったのを思い出した。 5月30日付け産経新聞の記事。 茨城県取手市内…

一杯の氷水

ある私立小学校の教師を長年勤め、現在は大学名誉教授の先生の 本をつくろうといま原稿を書いています。 今から50年ほど前。 先生が教師になったばかりのころ、初夏の時期に 家庭訪問が実施されることになりました。 学校側から家庭に向けて、一枚のプリン…

手を貸す人たち

最近は自宅と職場の往復しかしていないので、 ネタが停滞ぎみであります。 でも、久々にちょっといい話。 私の自宅の最寄り駅に、午後8時半ぐらいに帰ってくると 決まって電車を降りたところでよく見かける方がいます。 40代後半ぐらいの男性で、盲目らし…

夫と娘と義父と

娘が生まれると、決まっていわれる2大フレーズが 「メロメロになるんじゃないのぉ〜」というのと、 「ゆくゆくは『お父さんの靴下と一緒に洗わないで』って 言われるんだよぉ〜」 であると、前に書いた。 それを聞いたある女性が、 「私はお父さんが嫌いな…

不動産屋の熱心な仕事ぶり

更新が迫ってきていた自宅の賃貸マンションから引っ越そうとしていた 1月の下旬、この新しい住居の下見をするため、地域の不動産屋を まわっていました。駐車場も込みで、できるだけ安く、が希望でした。 大手の不動産屋だと、最近は下見するのにも預かり金…

忘却もたまには

普通忘れることはあまりいいことではないと思われている。 けれど、時と場合によってはいいと思われることもある。 以前、かなりお年を召した方(男性)とお仕事を ご一緒させていただいたときのことだ。 本の企画が決まったので、どういうスケジュールで進…

「所有」のない部族

たまにはこんな小話を。 ある未開の地の部族にカメラが入った。 その生活ぶりをフィルムにおさめて映画にしようというのだ。 取材は無事に終わり、撮影班はその部族にお礼として数頭の牛を贈った。 数年後、もう一度同じ撮影班が集まって、その後の彼らの様…

「自信がない」は理由にならない

結婚し、出産を控えていることが相手に知られると、 未婚の人だと必ず結婚観の話になります。 彼ら彼女らが必ず言うのは、 「やっていけるか自信がない」 「子どもを育てていく自信がない」 「養っていく自信がない」 といったことです。 要するに自信がない…

あるおばあさんのお金の使い方

大学の先輩がブログに書いていた話が印象に残ったので、 受け売りで書いてみます。(彼も本からの引用のようですが) 78歳で亡くなったあるおばあさんの話です。 おばあさんが住む村に3000人が住んでいました。 おばあさんが亡くなったとき、1500…

育児日記と涙

ある親子の話を思い出しました。 子供は思春期で反抗期。親もそんな息子の対応に困っていた。 息子は相当に荒れ、夜な夜な不良仲間と出かけることが多くなった。 ある日、母と子は大喧嘩をして、息子は飛び出していった。 その日の深夜、息子が夜の街を徘徊…

結婚式でのサプライズスピーチ

やはり結婚式は緊張する。 28日は大学時代の野球部の結婚式であった。 式の途中、サプライズでスピーチをお願いされた。 前日、新郎新婦と会食したとき、中華料理を奢ってもらったのだが、 そのとき代金を支払おうとしたら、 「いいよ、いいよ、明日、がん…

想像力と思いやり

改めて松井秀喜という人間の凄みを感じた。 アメリカの野球で大成するような人でありながら、 ここまで神経の細やかな人は今まで知らない。 彼の器の大きさを示すエピソードはいろいろあるが、 ぼくはこの話にもっとも感銘を受けました。 もうどこに書いてあ…

「パパ、ママ、おとうと」の続編

以前、胎内記憶について少し書いた。 それとはちょっと違うが、まだ言葉がうまく話せない子どもに 弟か妹のどちらが生まれるか訊ねたときのことをブログに書いたのだ。 単語をまだよく知らないのに息子さんは「おとうと」と 発音したというお話だ。 で、気に…

親の分別

老人施設に祖母を訪ねて思い出したことがある。 私が小学6年生のころのこと。 ある先生が、修学旅行のお土産を祖父母に贈り、 見返りにお小遣いを得る方法を実行したという話をしてくれた。 12歳の私は「それ、いただき!」とばかり、 関西方面に修学旅行…

「パパ、ママ、おとうと」

ある夫婦の話。 その夫婦にはやっとしゃべり始めた子どもがいる。 男の子だ。 母親は第二子をおなかに宿している。 そこで、母親は長男に聞いてみた。 「どっちが生まれると思う?」 弟か、妹かということだ。 すると、「パパ、ママ、おとうと」と言うのだと…

「じゃあね!」

20、21日に行った八ヶ岳での「大人の林間学校」では 行く口実が一つあった。 昨年、9月18日のブログに書いた「もう来ないんでしょ?」で 書いた少年に会いにいくためだ。 当時、「来年小学一年生になる」というアイリッシュ・パブの 店主であるご夫妻…

何かできることがあるか

最寄り駅までの通勤道で、いつも2〜3人のホームレスを見かける。 そのうち、自宅近くの線路の下を通る薄暗い通路に〝居〟を構えている ひとりのホームレスの様子がどうもおかしい。 いつも朝はその住居にはおらず、たまに散歩している彼とすれ違う。 とこ…

〝恵まれている〟ということ

今日は、学生をさまざまな形で支援する団体の理事長さんとお会いした。 この団体は学生の奨学金制度を設けている。 そのとき同行した42歳男性Aさん、50歳男性Bさんと、奨学金の 話になった。 Aさんは地方から東京の国立大学、Bさんは地方から東京の…

「どうして生まれたの?」

「どうして生まれたの?」 あなたはこの質問に答えられるだろうか? 岡山の実家に帰省するとき、私は同郷の友人Fと同行した。 新幹線のぞみはいくら待っても立ちんぼで帰るハメになりそう なので、ひかりで帰ることにした。 いかんせん、時間があり過ぎた。…

がんばっていれば。

そうだったのか、と当時を振り返って、懐かしく思った 出来事があった。 12月10日に大学の野球部の同期の結婚式があった。 新郎のAと、ぼくの大学の同期でもある友人Bと、 今年の10月29日以来の再会を果たした。 Aの話はまた別の機会に書くとして…

ただ自分の気持ちとして 

贈り物とはこうやってするんだなと学んだ話を以前書いた。 「こころからの贈り物」がそれだ。 このほど、その2人が婚約したというニュースを聞いた。 私はこのブログで書いたことをそのまま人に話したことがあった。 「いい話だね」と言う人もいれば、「そ…

「もう来ないんでしょ?」

9月17日、われわれ一同(30の男2人と29の男2人)は 八ヶ岳に向かった。毎年の恒例行事、「八ヶ岳ミーティング」のためである。 ここで私たちは親交を深めるという主旨を借りた、 どんちゃん騒ぎを敢行しようとしたのだった。 正午ごろに清里に到着…

支度

本日をもってブログをはじめて365回目の日記更新となりました。 自分の書いたものについて吝嗇な私は、いままでに書いた ブログ日記をワード文書にも残してある。 調べてみたら1年間で約15万字の文字を書いていた。 ひとつの文字につき2回キータイプ…

どん底まで行けば人は変われる

日々、人はうまく行かないことであせり、不安におとしめられる。 反省することは毎日で、どうしてもっとできないのかと 自分にイライラしてしまう。 そういうとき、「よし、明日から変わろう」と思う。 それで本当に変われる人はどれだけいるのだろうか。 ぼ…

こころからの贈り物

こんな話を聞いた。 ある26歳の女性(A子)とその彼氏のことだ。 彼女は最近になって、30代のその彼と交際を始めた。 彼は豪邸に住んでいて、A子さんと付き合う前に離婚歴があった。 彼はその相手と結婚したとき、相手にはすでに離婚歴があり、 子供も…

葬式のバースデーケーキ

正月に、お笑い芸人(タカ)が実の母親と一週間、節約生活をするという 番組をやっていたので見ていた。 そのお笑い芸人は33歳で、父親はすでに亡くしており、 母親と兄の他にもう一人兄弟がいるらしかった。 番組では節約生活の最後の夜に、母親が息子で…

結婚にまつわる家と姓の話で、先日、テレビを観ていたら 島田神助司会の『キスイヤ!』という番組でこんなケースがあった。 結婚したい一組のカップルがいて、彼のほうが婿に入るか どうかというので、彼の父親が頑なに息子の婿入りを 反対するという話だ。 …

ある祖母の死

ダイビングショップ主催の飲み会に行ったとき、 ライセンスを取ったときの写真を ショップの人がフォトカードにしてくれた。 ぼくが破顔一笑したときのどアップだ。 それを持ち帰ったが、はて、誰に出そうかと 思案しながら、毎年の年賀状や暑中見舞いの束に…