ちょっといい話

人を信じる 

久しぶりにいい話だった。 沖縄の高校生が6万円を返した話だ。 その高校生は故郷の与那国島の出身で、 高校進学のために沖縄本島に住んでいたのだろう。 身内の葬式に向かおうと、モノレールから 那覇空港に向かった。 空港で財布を落としたことに気付く。 …

ちょっと変わった宿題

次女が通う幼稚園では、毎週木曜日に絵本を借りることができる。 木曜に借りて、翌週の月曜日に返却するというシステムだ。 次女が借りてきた絵本に「親に抱っこしてもらうという宿題」 ということがテーマになったものがあった。 それから数日して、新聞か…

恩送り

お返しという話で思い出したのは、 映画「ペイフォワード」である。 ある小学生が学校から社会を変えるには何をすればいいか という宿題を与えられ、誰かから親切を受けたら、 最低3人の人に親切を返していくようにすることを思いつく。 この善意の連鎖が起…

自分が苦しいときに

言葉というのは、誰がどんな状況の時にいうかで まったく意味が違ってくるものだ。 大学時代の野球部の先輩にメールをしてみた。 仕事上でのお願いをしたものだった。 いつも快く引き受けてくださる優しい先輩だ。 一昨年、お母様と弟君を相次いで亡くされ、…

旅で出会った母娘

私が中学生になる年の4月10日、瀬戸大橋が開通した。 その日に合わせて、宇野―高松をつなぐ「宇高連絡線」が 廃止となった。本州から四国へ初めて橋がかかったのだ。 そのとき、近所の同級生と、9日の最終の宇高連絡線に乗り、 瀬戸大橋を渡る始発のマリ…

「サンタ問題」への回答

38歳にもなると、友人の子どもの中には、 「サンタ問題」に言及する子が現れる。 いわく、「サンタって、パパなんでしょ」のアレだ。 そのことに対する回答は、私の中にすでにある。 以前書いた話を再録する。 【サンタロースが存在する証拠】 最近の親は…

大阪の呉服店がすごい

震災関連でいい話があったので、取り上げたい。 大阪・心斎橋にある呉服店「大進ホンダ」では、 岩手県の大槌町の新成人に振袖200セットを 無料提供するという。 これがもう3回目なんだそうだ。 200セット実際に貸出しできたら、 数百万円の売り上げ…

震災にまつわるいい話

久しぶりにいい話を読んだ。 東日本大震災で漂流した高田高校(陸前高田市)の海洋実習船が 米カリフォルニア州の海岸に打ち上げられた。 地元のデルノート高校の生徒が見つけ、船体の「高田」の文字を インターネットで検索、高田高校に返還するために、 高…

長く地味な努力を重んじる

私が漫画『巨人の星』を読んだのは、中学1年生のときだった。 愛蔵版が出ていたのを買って読んだのだ。 それからこのストーリーにのめり込み、むさぼり読んだ。 テレビアニメで見たのとは違う世界があった。 当時の自分の考え方、人生観に大きな影響を及ぼ…

杉原千畝「命のビザ」

日本人として知っておきたい話その② 日本のシンドラーと呼ばれた人がいる。 第二次大戦中、外交官だった杉原千畝という人物である。 リトアニアの日本領事代理をしていた杉原は、ある日、異様な雰囲気の中で 目を覚ます。領事館の周りを、救いを求めるユダヤ…

トルコの恩返し

日本人として知っておきたい話① 1985年、イラン・イラク戦争の最中、 イラクは「イランの上空を飛ぶ、すべての飛行機を打ち落とす」 と世界に向けて通達した。 イランでは日本の民間企業の社員やその家族が多く住んでいた。 その日本人たちは、急いでテ…

クリスマスにまつわるちょっといい話③

私がいつも紹介しているロバート・フルガム氏の本の中には、 クリスマスの逸話が多い。その中からまた1つ紹介しよう。 『いったいぜんたい、どうしてこんなことをしてきたのだろうか』 の中の「オレンジ」という話である。 フルガム氏が牧師だったとき、ク…

クリスマスにまつわるちょっといい話②

クリスマスの電飾を見ると、思い出す話がひとつある。 この話を書くのは4回目になりますが、毎年考えさせられるのです。 ジョン・ピアポントというアメリカ人男性の話である。 『気がついた時には火のついたベッドに寝ていた』という本の 著者ロバート・フ…

クリスマスにまつわるちょっといい話①

毎年のことではありますが、今年も25日までに 「クリスマスに思い出したい話」として これまでブログで書いた中から3つのお話を再々録します。【サンタロースが存在する証拠】 最近の親は子どもにサンタクロースを信じさせることに必死だという。 それは…

クリスマスに思い出したい話③

私がいつも紹介しているロバート・フルガム氏の本の中には、 クリスマスの逸話が多い。その中からまた1つ紹介しよう。 『いったいぜんたい、どうしてこんなことをしてきたのだろうか』 の中の「オレンジ」という話である。 フルガム氏が牧師だったとき、ク…

クリスマスに思い出したい話②

クリスマスの電飾を見ると、思い出す話がひとつある。 この話を書くのは3回目になりますが、毎年考えさせられるのです。 ジョン・ピアポントというアメリカ人男性の話である。 『気がついた時には火のついたベッドに寝ていた』という本の 著者ロバート・フ…

クリスマスに思い出したい話①

毎年のことですが、今年も今日から一日おきで24日までに 「クリスマスに思い出したい話」として これまでブログで書いた中から3つのお話を再録します。 【サンタロースが存在する証拠】 最近の親は子どもにサンタクロースを信じさせることに必死だという…

連帯責任の効果

友人Fと「連帯責任」について語っていたら、 彼も昔話を思い出して話してくれた。 彼は剣道部で、20年近く前には県で2位になるほどの腕前。 その彼が中学校で部活の主将になっていたときのこと、 3年の秋で、他の部員は高校受験のために塾通いをしてい…

思いやることを教えた母親

ジブリ映画の「おもひでぽろぽろ」がミュージカルになって 公演されることをポスターで知った。 「おもひでぽろぽろ」といえば、ジブリの中でもリアル派の 高畑勲監督の作品で、少女趣味といえば少女趣味だが、 その実、結構、現実的な話が多い。 なかでも印…

クリスマスに思い出したい話③

私がいつも紹介しているロバート・フルガム氏の本の中には、 クリスマスの逸話が多い。その中からまた1つ紹介しよう。 『いったいぜんたい、どうしてこんなことをしてきたのだろうか』 の中の「オレンジ」という話である。 フルガム氏が牧師だったとき、ク…

クリスマスに思い出したい話②

【ジングルベルをつくった男】 クリスマスの電飾を見ると、思い出す話がひとつある。 この話を書くのは3回目になりますが、毎年考えさせられるのです。 ジョン・ピアポントというアメリカ人男性の話である。 『気がついた時には火のついたベッドに寝ていた…

クリスマスに思い出したい話①

今日から一日おきで24日までに「クリスマスに思い出したい話」として これまでブログで書いた中から3つのお話を再録します。 【サンタロースが存在する証拠】 最近の親は子どもにサンタクロースを信じさせることに必死だという。 それは「いつまでも子ど…

一言で救われる

どうってことない一瞬の、何気ない一言で、 簡単に救われることってあるんですよね。 プロ野球のオリックスのマスコット・ネッピー人形の中に入っていた 島野さんは、辞めようと思ったことがあった。 オリックスの前身、阪急ブレーブスでもブレービーという…

失敗を許す心

アメリカのプロ野球、メジャーリーグでの話。 完全試合(パーフェクトゲーム:一人の走者も塁に出さずに勝つこと) の達成まであとアウト一つにまでこぎつけたのが、 タイガースのガララーガという投手だった。 「最後の打者」が一、二塁間にゴロを放つ。 一…

子から親へのクリスマスプレゼント

クリスマスに思い出したい話③ 私がいつも紹介しているロバート・フルガム氏の本の中には、 クリスマスの逸話が多い。その中からまた1つ紹介しよう。 『いったいぜんたい、どうしてこんなことをしてきたのだろうか』 の中の「オレンジ」という話である。 フ…

「ジングル・ベル」は誰がつくったか

クリスマスに思い出したい話② クリスマスの電飾を見ると、思い出す話がひとつある。 この話を書くのは3回目になりますが、毎年考えさせられるのです。 ジョン・ピアポントというアメリカ人男性の話である。 『気がついた時には火のついたベッドに寝ていた』…

サンタクロースは「いる」

クリスマスに思い出したい話① 今日からクリスマスまでに「クリスマスに思い出したい話」として これまでブログで書いた中から3つのお話を再編集して書きます。 最近の親は子どもにサンタクロースを信じさせることに必死だという。 それは「いつまでも子ども…

20年の凄み

たまに一緒にお仕事をさせていただく校閲さんがいる。 校閲というのは、原稿の文字の誤り、事実関係の誤りを直す人である。 校正ともいう。原稿に赤字を入れるのが仕事である。 もう60歳になる方だが、私が尊敬する人のひとりだ。 なんといってもその知識…

プレゼントはオレンジ

私がいつも紹介しているロバート・フルガム氏の本の中には、 クリスマスの逸話が多い。 その中からまた1つ紹介しよう。 『いったいぜんたい、どうしてこんなことをしてきたのだろうか』 の中の「オレンジ」という話である。 フルガム氏が牧師だったとき、ク…

クリスマスに思い出す話

街は本格的なクリスマスモード。 あの電飾を見ると、思い出す話がひとつある。 この話を書くのは2回目ですが、何度書いても考えさせられます。 ジョン・ピアポントというアメリカ人男性の話である。 『気がついた時には火のついたベッドに寝ていた』という…