どん底まで行けば人は変われる

日々、人はうまく行かないことであせり、不安におとしめられる。
反省することは毎日で、どうしてもっとできないのかと
自分にイライラしてしまう。
そういうとき、「よし、明日から変わろう」と思う。
それで本当に変われる人はどれだけいるのだろうか。
ぼくの経験から言って、ちょっとやそっとのことでは
人間は変われないと思う。
何か自分が究極のところまで追い込まれる出来事があって
はじめてそこで人は気づき、変わることができる。
追い込まれる出来事は、お金であることが多い。
お笑い芸人のカンニング竹山氏は、自己破産の申請をしたとき、
簡易裁判所で自己破産の認定をする3人の高齢の男性から、
3日間にわたり説教をされたという。
3日目にとうとう竹山氏は涙を流し、自分の不甲斐なさを悔いたという。
そこで彼の芸風は変わり、すべてをさらけ出す生き方をするように
なったのだという。
この話がいい例で、人は本当にどん底まで行って、生きるか死ぬかの
ところまで追いつめられてはじめてそこで自分のそれまでの生き方を
見つめ直す。
行くところまで行けば人は変わることができる。
「よし、明日から」では絶対に人は変わることができない。
誰しも弱い。誰しも楽に生きたい。
そうやって生きてきた、ぼくだって。
どん底まで行ったら人は変われる。
だから、どん底に行くことがわかっていても絶対に逃げない。
逃げたら、それで一生の負け犬になってしまうから。
そんな気がするから。