森林インストラクター小ネタ

カラスに托卵するカッコウ

NHK「ダーウィンが来た!」をよく見ている。 今回は托卵がテーマだった。 スペイン北部に生息するマダラカンムリカッコウは、 カラスの巣に自分の卵を産み落とすという。 カラスの巣で生まれたマダラカンムリカッコウのヒナは、 他の卵を巣から排除すること…

偉大な研究

ヘウレーカという又吉直樹さんの番組に 小4のときにオオバコの研究をした14歳の中学生が出ていた。 これにはめちゃくちゃ関心した。 山田駿佑くんである。 彼は家の前にはえていたオオバコに興味を持って研究した。 タイトルは「オオバコはなぜ道の真ん中…

モズのはやにえ

今日は森林インストラクターの先生による 自然観察会に出てきた。 そこでモズを見かけた。 モズは準猛禽類で肉食だ。 ミミズ、バッタ、コオロギ、トカゲなど小動物を食し、 ときにはカエル、ネズミ、ヘビも獲物にする。 モズが知られているにのは、早贄(は…

2番目の子ブタが死なないで済む方法

「三匹の子ブタ」という童話のことは ほとんどの人が幼いころに聞かされたことと思う。 そのイメージがあるからか、木は鉄よりも弱いと思われている。 実際は、木材と鉄の強度を比較すると、 同じ断面積の場合は確かに鉄のほうが強いのです。 しかし、同じ重…

しかたないときだけ戦う

カブトムシやクワガタは、そのいかつい風貌から 好戦的な昆虫だと思われている。 しかし、実際はそうではないらしい。 戦うそもそもの理由はエサ場を確保しようとするとき。 それは自分のお腹を満たすためでなく、 エサ場に集まってくるメスを獲得するためで…

独り勝ちは許されない

うちの隣家はほとんど留守状態で、一年に数回しか顔を見ません。 なので、庭は荒れ放題です。 さまざまな雑草が生えているのですが、 特に隆盛なのが、セイタカアワダチソウです。 背丈は2メートルぐらいになるんですよね。 これは秋には種を飛ばして、我が…

栄枯盛衰

セイタカアワダチソウは最近、 それほど大繁殖していないように見える。 かつてはそうとうな勢いで、迷惑な外来種という 位置づけの植物だったのにね。 理由は、セイタカアワダチソウが出すアレロパシーという 化学物質が自分への毒になってしまったかららし…

柿の実の不思議

近所の家々の庭先に柿がなっている。 ほとんど興味を失って、熟れても引力にまかせて放置した 実が道路に落ちているお宅もあるが、 ちゃんと間引いて大きく太らせているお宅もある。 柿の実は渋柿であっても、渋みが消えてあまくなる。 渋みの成分は、タンニ…

エビのすごい生き方

カイロウドウケツという生物を御存じだろうか。 円筒状の海面で、れっきとした生物である。 この中に住むのがカイロウドウケツエビというエビだ。 カイロウドウケツエビはカイロウドウケツの中で生きる。 まだ小さいときにカイロウドウケツの中に入り、 パー…

つまれるとピンチだけど……

子どもが育てていたアサガオに種ができた。 小学1年生はだいたいどこもアサガオを育てるらしい。 できた種は、次の一年生に渡して育てていく。 アサガオは、先端を切断すると、葉のわきにある わき芽が伸びて主の茎となる。 先端部分を頂芽というんだけど、…

リンゴのエチレンガス

リンゴという植物はおもしろい特性を持っている。 普通、果実はエチレンガスというガスを出して、 実を熟成させるのだが、リンゴだけは収穫後もエチレンガスを出す。 そのため、他の植物を置いておくと、早く熟成する。 桃やキュウイなど収穫後に早く熟成さ…

富士山に高山植物が少ない理由

富士山には高山植物が少ない。 高山植物というのは、高木が生育できなくなる森林限界を 超えてなお生育している植物のこと。 ハイマツ、コマクサ、ワタスゲなどがそうだ。 その高山植物は、なぜ富士山にはあまりないのか。 それは富士山は氷河期のあとにでき…