手を貸す人たち

最近は自宅と職場の往復しかしていないので、
ネタが停滞ぎみであります。


でも、久々にちょっといい話。


私の自宅の最寄り駅に、午後8時半ぐらいに帰ってくると
決まって電車を降りたところでよく見かける方がいます。
40代後半ぐらいの男性で、盲目らしく、杖というのか、
盲目の方が持つステッキを持っています。
最初にこの人を見たときは、彼が乗換駅で私の乗っている車両に
乗ってきたときでした。
そのときは席も十分空いていて、すぐに私の目の前に座るおじさんが、
「どうぞ、こちら空いてますよ」と言って声で誘導していました。
次に見たときは、一人で駅の階段をゆっくりゆっくり下りていこうと
しているときでした。
また別の日、若い女性に介添えされながら階段を下りているところを
見ました。そのまた別の日、今度は中年の女性が彼の肩を抱きながら
一緒に階段を下りようとしているのを見ました。
4回のうち3回は誰かが手を貸していました。
2回目に見たとき、「ああ、自分もできたらよかった」と思いました。
あるときはろくでもないように見える世の中でも、
こうして他人に気を配る人がいることを知るだけで、
やりきれなさが少し緩和されます。
今度は自分も手を貸してみたいと思います。
自分だっていつ人の世話になるかわからないんだしね。