不動産屋の熱心な仕事ぶり

更新が迫ってきていた自宅の賃貸マンションから引っ越そうとしていた
1月の下旬、この新しい住居の下見をするため、地域の不動産屋を
まわっていました。駐車場も込みで、できるだけ安く、が希望でした。
大手の不動産屋だと、最近は下見するのにも預かり金を取られたり、
書類を書かされたりする。
「早く決めないとどんどん決まる」などと脅されて、
何軒かまわるうちにいやな気分になってきていた。
そんなとき、絶好の値段のアパートが見つかりました。
管理している不動産屋に連絡し、下見したい旨を伝えると、
直接物件に行って見てもいいというのです。
約束した時間に行くと、30代の女性社員らしき人が、雨戸を開けている。
私たちが着く前に開けてくれようとしたのだろう。
中を見ると、なかなかよい。家賃で渋っていると、
「もしよろしければ、似たような物件があれば、お知らせしましょうか?」
と言ってくれた。家賃交渉もやってみます、という。
さらに、家賃が下がらないとわかると、今度は周辺に安い駐車場はないかと
探してくれました。
「ちょっと歩きますが、これだと4000円安くなりますよ!」というのです。
なんと親切な人だろう。
結局、そのアパートに決めました。
駅はふたつほど遠くなるものの、5平米ほど広くなり、
自宅から会社までにかかる時間も7〜8分短くなる計算です。
でも、彼女の仕事ぶりは感心しましたね。
こういう仕事熱心な人はあまり見かけません。
客の立場に立った接客というのかな。そういうものが感じられました。
不動産屋って、ぼくはほとんどよい印象がないんですよね。
だいたい脅されて、いやな気分になるから。
彼女はそういうことは一言も言いませんでした。
たまにはよい人もいるのです。
ああいうふうに仕事をしないといけない。
勉強になった出来事でした。