2番目の子ブタが死なないで済む方法

「三匹の子ブタ」という童話のことは
ほとんどの人が幼いころに聞かされたことと思う。
そのイメージがあるからか、木は鉄よりも弱いと思われている。
実際は、木材と鉄の強度を比較すると、
同じ断面積の場合は確かに鉄のほうが強いのです。
しかし、同じ重さで比べると鉄よりも1.5倍の強度が木材にはあります。
木材は軽くて強いので、昔から住宅建材として使われてきました。
弥生時代の竪穴住居が終わって、飛鳥時代になると、
もうしっかりとした木造建築ができあがっています。
1993年に日本で初めてユネスコ世界遺産に登録された奈良の法隆寺は、
完成後1300年はゆうに経過しており、
世界最古の木造建築とされています。
それだけ日本は木材の使い方に長けていたのですね。
日本では木材が豊富だったので、木を使う文化が発達しました。
ところが、「三匹の子ブタ」のイギリスでは、
そうではなかったのでしょう。
そのかわりレンガの製法が発達したのだと思われます。
「三匹の子ブタ」の2番目の子ブタの家は、
「木の家」とはいってもそれは「枝の家」でした。
元はハリエニシダというマメ科の常緑低木でした。
写真で見ると、地面から株立ちしていて、幹が太く成長する様子はなく、
細い枝がいくつも地面から出ているようです。
こんな細い枝なら、ワラの家と同じく、風(狼の息)で
簡単に飛ばされてしまうかもしれません。
この子ブタが丸太を使っていたら、食べられずにすんだに違いません。
木材はこれからとても将来性のある素材だと思います。
それは持続可能な素材だからです。