種をまく

60歳の人がこんなことを言っていた。
「周囲を見渡してみると、老後対策をした人とそうでない人は
差が大きくできている。
老後対策をしっかりしたある人は週4日、ゴルフをしている。
何もやってなかった人は毎日警備員をしている」
老後対策はしっかりやれば、週4日ゴルフやって、悠々自適で
暮らしていけるんですよ、と彼は言うのだ。
私は相槌に困った。
どっちが本当に幸せなのか、私にはわからなかったからだ。
ただ、はっきりしているのは、私が週4日ゴルフやっても
何もたのしくないだろうということだ。
私がゴルフをやらないからではない。
私が好きなことでも、それが趣味であり、誰からも感謝されることもなく、
誰の役に立ったと思うこともないのであれば、
幸せ感は得られないと思うだろうからだ。
自分の趣味や好きなことを毎日やる生活は、
3年もやれば飽きてしまうだろう。
もちろん、体が続くかどうかの話はあるが、
誰かの役に立つと感じられることを、いつまでもしていたい。
それをできるようにするのが、本当の「老後対策」だ。
老後対策にはまだ早いが、種を撒いておくのに早すぎるということはない。