大食いする人たち

いま爆食とも言える大食いがブームなのだそうだ。
その中心人物が「ギャル曽根」という人。
どうしても不思議なことはいくつかある。
まず、満腹になることはあるのだろうか? という疑問がある。
血糖値が上がりにくい体質のため、満腹になりくにいんだそうだ。
次に、どこにあれだけの量の食べ物が入るのか。
胃袋が背中のほうにまで異常に拡張しやすい体質なのだとか。
彼女は人より多く食べられることを中学時代に気づいたのだというが、
なぜ気づくのにそんなに時間がかかったのだろう。
その前に「いくら食べてもお腹いっぱいにならない」ことに
気づくはずなのだが……。
もしかしたら、彼女は満腹というものを生涯で
経験したことがないのかもしれない。
だから、満腹というものがどういうことなのかわからないのではないか。
すると、日々の食生活はとてもつらいものになると思う。
いくら食べても満足感が得られないからだ。
だから、「うまいもの食った」という満足感を得ようとする。
たぶん、大食いの人は美食でもあるはずだ。
それはともかく、雑誌のインタビュー曽根氏はこう語っていた。
「いくら食べても太らない体質。これを何か人類にいかせないですかね」
これには笑った。噴き出してしまった。
人類のことを考えていたとは。
人類とは大きく出たものだ。
この発言を聞いた、食うのに困っている世界の人たちはどう思うのかな。
むろん、彼女に罪はないが。
ついつい見てしまう大食い番組だけど、
頭の片隅でそんなことも考えている。