困ったときは「イエス!」

アメリカ旅行で書き忘れていた話があった。
アメリカ行きの飛行機に乗ったときのこと。
日本時間では早朝にあたるころ、いい匂いで目が覚めた。
食事の時間らしい。
目を覚ますと、客室乗務員が配っているのが見える。
朝は何が出るんだろう。
ここで海外初心者の私はうろたえた。
晩飯時なら「ビーフか、魚か」と聞かれるので、
ビーフと答えればよい。
しかし、朝飯のパターンは、
「これ一冊でまるごとOK 英会話」
の本には載っていないのである。
前方で何か言っているのが聞こえたのか、妻が
「パスタか、ハンバーガーかって言ってるような……」
私の番になり、私は意を決して
ハンバーガー、プリーズ」と言ってみた。
女性の客室乗務員さんは、
「ワット? Л£%#&?」という。
わかんないので、もう一度、「ハンバーガー」という私。
「Л£%#&?」とけげんな顔で聞くので、
もうどうでもよくなった私は、
「イエース!」とやったのである。
運ばれてきたのは、「オムレツ」であった。
ぜんぜんハンバーガーじゃねーじゃねーか!
妻を信用した私がバカだった。
恥かいたよ。
隣の日本人が失笑していたような、してなかったような。
「困ったときはイエス」というのは、
悪い日本人の典型ですね。
結局、最後までオムレツをなんと発音していたのか
わからずじまい。
日本人のみなさん、「海外旅行になれない日本人はすぐ
エスという」と言っている外国人がいたら、
それは私のことです。
日本人の評判を落としてごめんなさい。