湯加減 

企業ものの出版物を手掛けていて思うのは、

最後はやっぱり人の問題に行きつくなということ。

そこで今の企業が悩んでいるのが、

社員の公平性をどう担保するのかということと、

優しさと厳しさのちょうどいい“湯加減”はどこなのかということだ。

優秀そうな人を上から順に採れる大企業と違って、

中小企業は限りある人材をどうやって生かすかを考える。

辞められては困るので待遇はよくしないといけないけど、

ぬるま湯でも困る。

高いノルマを課すなどして厳しくすると疲弊してやめていく。

がんばれる度合いや、我慢できる限界がそれぞれ違うから、

みんながちょうど折り合える状態をつくり出すというのは、

そうとう難しいだろうなと思う。

ただひとついえるのは、社員が意欲的に働いている会社は、

長い目でみればよくなっていくということだと思う。

ちょうどいい“湯加減”を探るには、たぶんいろいろやってみるしか

ないんだろうなと思う。

そこのヒントになるような本がつくっていけたらいいなあ。