「無意識が先に合って、意識は後付け(追認)」
というのが納得できるのがスポーツの世界だ。
何か出来事が起こってから反応して対応行動を起こすまで
0.5秒も待っていられない競技はいくらでもある。
ボクシングのパンチの応酬、剣道の竹刀の動き、
野球の打撃、サッカーやラグビーのフェイント、
柔道の攻防、卓球の返球などなどだ。
これらの動きをするとき、いちいち「こうしよう」と意識して
などいない。
選手がよくいうように「自然に体が動いた」ということなのだ。
これはすでに過去に同じような状況を経験しているために、
無意識に動けるようになるのだと思う。
だからこれらの無意識からの行動を強化するには、
同じ様な状況を何度も経験する、つまり反復練習をすることが
大切になるというスポーツの基本に行きつく。
一方で、十分考える時間があるスポーツのシーンもある。
野球で言えば、強烈なライナー以外の打球の守備だし、
テニスも普通の返球は0.5秒以上を要するだろう。
もしかすると、無意識と意識は厳密に分けられるものではないかも
しれないが、無意識で動くプレーと、意識して動くプレーの性質を
区別し、それに応じたトレーニングができたら、
プレーの精度はもっと上がるかもしれない。