具体的に話す 

帝京大学ラグビー部を見ていると、感心するのは、

選手たちのコメントが具体的なことだ。

ゲームの直後のはずなのに具体的なプレーを挙げて

ここに課題があったからこうした、などと振り返ることができている。

ゲームの直後というのはアドレナリンが出ていて、

興奮状態にあり、「気持ちの面で負けていた」とか、

「果敢にチャレンジしようと思っていた」とか、

「仲間ががんばっていたから、自分もがんばれた」的な、

抽象的なことしか話せないのが普通だ。

彼らがなぜ具体的なプレーのことを話せるかというと、

普段から常に振り返りを行っているからだろう。

「なんでいまこのプレーが起こったか」について

プレーごとに考えているからだろう。

うまくいった理由と、うまくいかなかった理由を常に考えている。

これはどのスポーツでも生かせる考え方だ。

メンタルの抽象的なことばかりでなく、

具体的に「次にやること」を試合の中で整理できれば、

常に平常心で戦える。

これはとても難しいが、普段の練習で鍛えられる部分ではないだろうか。