あらゆる分野の人が「読書」が大事といってます。
私は月刊誌の仕事で医師、各種カウンセラー、評論家、
大学教授、その他もろもろの専門家に話を聞くが、
あらゆる専門家が老若男女を問わず、読書を勧めてくる。
「またか」と、本をつくっている本人ですら思うほどなのだ。
それほど本というものの価値をみんな高く見積もっている。
いまはそうでもないが、かつては紙は貴重だったから、
本にするようなものは内容的にそれだけの価値がないといけなかった。
だから、必然的に本の内容を精査し、完成度を高めることになった。
簡単にはつくれないものだからこそ、内容を高める意欲が湧き、
価値をつくってきた。
そのようにして先人がつくってきたものの上で
私たちは仕事をさせてもらっている。
だから、「本なんか」と言われないように価値を落とさないような
ものをつくる使命が出版人にはあるはずだ。
そのことを忘れないで仕事したい。