『メルー』という映画、なかなかおもしろかった。
メルー峰はヒマラヤ山脈にあるインドの山。
標高はそれほど高くないが、剣の先のようにするどく
尖った峰を持つゆえに、難易度は最高レベルらしい。
仕事の関係もあって登山系の映像をいくつか見ているが、
絶対にマネしたくない世界である。
寒いし苦しいし、ときに痛い。
より難しいテーマに取り組み、達成する喜びを
得たい気持ちはよくわかる。
でも、ぼくにとっての山は、登頂するものではなく、
山の中で過ごし、周囲の環境を五感で感じることによって、
環境をまるごと理解するためのものだ。
ドキュメンタリー映画ではあるが、
失敗と成功と、人間ドラマをバランスよく構成してある
良作になっていると思った。
山の風景だけでも一見の価値ある映画だ。