『シーズンズ』

次女と長男はインフルエンザのため、外出できない。
そこで長女と映画『シーズンズ』を観た。
(ネタバレがあります)
最初、この映画は動物の生態を描いたドキュメンタリーだと思っていた。
でも、これはエンターテイメントですね。
サブタイトルに「2万年の旅行」とかなんとか書いてあるから、
ああそうだったかと思って見た。
これはどうやって撮影しているのかなという映像もあった。
野生の動物ではなく、飼いならされたタレント動物を使っている
シーンもあったのかもしれない。
それはさておき、さまざまな動物の躍動感あふれる様子は素晴らしかった。
生殖行動と結婚、子育てという言葉を使って、
春に出産ラッシュが訪れることなどを見せていく。
それから食物連鎖によって、生きるためには他の動物を食べることは
しかたのないことであることも見せていく。
そこまではよかったのだが、途中から人間が登場し、
森林を破壊し、動物を家畜化し、戦争に利用したといった歴史のお勉強になる。
このへんがちょっと思っていたのと違っていた。
説教くさく、偏った思想のおしつけという批判をする人もいる。
でも、映画なんて表現のひとつの手法であって、偏った思想で当たり前。
偏った思想がダメというなら、ヤクザ映画は成り立たない。
いろんな批判があるが、私は子どもが環境問題に触れる最初の作品としては
この映画くらいわかりやすいのがいいのではないかと思う。
アリだってアブラムシを家畜化するし、人間だけの仕業ではない。
この映画で環境問題に関心を持ってもらい、
将来、そのことについて深く考えるきっかけにしてほしい。
本当の意味での環境問題というのは、人間が住みよい環境をつくることであり、
それはけっしてコンクリートに囲まれた、完璧に制御できる環境という
意味ではなく、他の動物にとっても住みよい環境であるということを学ぶことだ。
映画を見て、親子で話し合ってみるといいのかもしれないね。