男脳・女脳ではなく、仕事脳・家庭脳

最近、男脳、女脳というのは、科学的にみて

信憑性が薄いのではないかと考えられている。

生まれつき、男女の脳には差があって、

デコボコが違っているのではないかというのが、

男脳女脳の考え方だ。

ところが、実際は男女の脳には、外見的な違いが

ほとんどないということが分かっている。

女脳のほうが脳梁という左右の脳をつなぐ部分が

少し太いことぐらいらしい。

男女の脳で生まれつきの差は少しあるかもしれないが、

それよりも役割を果たす中で培ってきた思考様式の

ほうが影響は大きいのではないか、というのが

私の考えだ。

だから私は、男脳、女脳よりも、仕事脳、家庭脳

なのではないかと思っている。

女性でも仕事をバリバリやっている人は、

問題解決型の思考様式になるだろうし、

男性でも家事育児をたくさんやる人は、

危機管理型、共感型の思考様式になるのかもしれない。

今まで男は外で仕事、女は家で家事という

役割を与えられてきたから、

男脳、女脳は、ある信憑性を持って語ることができたが、

それももう古い。

企画書をたくさん持ち込まれる上司は、

どうしたら実現可能かより、どうしたら納得して

諦めてもらえるかという思考になりやすいものだ。

誰でも役割に応じた思考様式を身に着ける。

その役割を担っている時間が長いほど

そうした思考様式は染みついていく。

だが、これは後天的に身に着けたものだから、

あとからいくらでも変更できる。

ただし、それは変わる勇気があれば、の話だが。