自尊心があれば、社会からの評価はいらない

自尊心や自己肯定感がなぜ重要で、必要なのか。

人間は社会的な動物で、人と人との間にいてこそ、

人間としての尊厳が保たれる。

だから、マズローがいうように、人間の欲求というのは、

だんだん高次になるほどに、他者との関係が出てくる。

マズローは段階欲求説を唱えた。

人間は

1.生理的欲求

2.安全・安定性欲求

3.所属・愛情欲求

4.尊敬欲求

5.自己実現欲求

この順に欲求を高めていくと唱えている。

1は食べることができること、眠ることができること、運動することが

できることといった生理的欲求のこと。

これが満たされると、次は安全な状況を求めるようになり、

次に集団への所属を希望したり、友人や愛情を得たいと思う。

それも叶うと、次に他人からの尊敬や責任ある地位を得たいと希望する。

最終的には自分の成長の機会を求め、自分固有の能力の活用ができ、

潜在能力が引き出されることを求めるようになるというのである。

人間として基本的な欲求である、1や2の欲求が満たされると、

3,4,5といった欲求へ向かうというのだ。

4の「尊厳欲求」とは、社会的承認欲求ともいわれる。

つまり、社会から評価されたいと願うことだ。

自己肯定感があれば、この社会的承認はなくてもよくなる。

「自分は自分で、これでOK」と思うことができれば、

社会から認められる必要はなくなるからだ。

ところが、自己肯定感がない人はいつまでも「社会的承認」を

求めて、満たされない日々を送ることになる。

自己肯定感があれば地位・立場に関係なく、一個の人間としてふるまえる。

しかし、なければ自分を支えているのは、社会的承認だけになるので、

会社以外の場でも偉そうにふるまってしまう。

他者からどう思われようと、自分は自分であり、

かけがえのない存在として、自分を認めることができる。

自分を引き受けていく勇気さえあれば、他人から認められぬと

悩むことはなくなる。

自尊心をもって、自分は自分と思って生きていきたいね。