寺の存亡危機

いまお寺さんが危ないという。
檀家が減り、寺を維持できなくなっていることに加え、
お坊さんの後継者問題もあるかららしい。
すでに管理する人がいなくなり、廃墟になった寺もあるようだし、
一人のお坊さんが地域のいくつものお寺を管理しているという話もある。
過疎化がそれだけ進んだということだね。
昔は7割が農家だったから土着するしかなかったけど、
いまは7割が第3次産業に従事するようになったので、
その土地にいる必要がなくなって都市住民が増加した。
それに加えていまは少子高齢化で人口減少しているから、
寺も存続危機になって当たり前ともいえる。
いま貧困率が上がっていて、食えない人がたくさんいる。
私が知っている住職は、食えない者はお坊さんになればいいと言っていた。
彼は野菜やお菓子などの布施が食べきれないほどあるのだという。
お坊さんになるのも一つの選択肢になるかもしれない。
あとは地域住民が講のようなものをつくって、
寺の建物だけは共同で管理するしかないだろう。
さすがにお経をあげたりする宗教行為を付け焼刃で
代行するわけにいかないけど、建物は残しておいたほうがいい気がする。
その建物は地域の集会所として使ってもいいだろう。
役所ができる前は寺が住民台帳を持っていて、
地域住民はみな寺に集まっていた。
寺はもっと開かれた場所であっていいはずだ。