2020-05-29 映画『羅生門』 映画鑑賞録 黒澤映画である。 氏の映画の中では、印象に残らない作品だった。 「人間は身勝手な存在であり、自分のことしか考えていない」 そういう社会批判が背景にある。 おそらくこの映画がつくられた時代がかなり影響している。 物語の舞台は平安時代。 困難な時代である。 そういう時代には、人間の醜い本性が出てくるものだ、 人間ってこんなもんでしょと、黒澤は提示する。 身勝手に見える人の中にも、善らしきものがあることも この映画では最後に語られる。 そこに一筋の光を見出せるところはよかった。