交通事故による脾臓損傷

今回の交通事故のことで学んだことを備忘録風に記しておきたい。
妻のケガは、最初に判明したのが脾臓破裂と両腎臓からの出血でした。
最初の病院でCTを撮った結果、「脾臓がパックリ割れている」と
医師に言われ、愕然としました。
脾臓は昔は機能があまりよくなかったので、けっこう簡単に
摘出することが多かったようですが、古くなった赤血球を壊して、
血流をよくするという機能がわかってきて、傷ついた場合でも
なるべく温存するようになってきた。
妻の場合、太ももの動脈からカテーテルを挿入し、脾臓に流れ込む
血液をストップすることで、脾臓からの出血を抑えようという
処置をすることとなりました。
これがうまくいき、出血が収まりました。
この処置ができたのが事故から約3時間後のこと。
女性は血を止めようとする力が男性よりも強いらしく、
男性であれば20分ぐらいで出血によるショック死を起こすらしいです。
腎臓の出血も止まり、血圧が安定したのが確認できたのが
午後10時くらいだったでしょうか。
脾臓がパックリ」を聞いたときは、生死は半々だと思いましたが、
午後10時の時点では7−3ぐらいで生きられると思いました。
翌朝も容体が安定していたので、9割生きられると思いました。
その後、肋骨が折れ、肺も下半分がつぶれていることがわかりました。
ただ、すごいのは、時間をかければこれらの損傷はどうやら
元通りになるらしいことです。
手術をすることもなく、カテーテルを通す小さな穴を開けた
だけで済んだのは、不幸中の幸いではありました。