いまほどたのしいときはなし

高校の同窓会名簿が届いた。
パラパラとめくりつつ、懐かしい名前を見つけては、
当時の顔を思い出してみたりした。
でも、もうその顔は年を重ねて、自分同様、シワと歴史が刻まれて
いるに違いないのだけど。


考えてみればおもしろいものだ。
高校生活は毎日楽しかったが、勉強や部活動では思った
成績が残せず、悔しい日々だった。
理系を選択したのに、入った大学は東京の大学の文系学部で、
いまは文章を書くことを生業にしている。
体育会系だったのに、今は草花に興味を持ち、
家庭菜園が趣味になりつつある。
理系の科目を勉強したことも、野球を15年やったことも無駄ではなく、
すべてが自分をつくる材料になったと思う。
仕事をはじめて、人間がいかにおもしろいものであるかを知った。
人間関係がいかに大切であるかも学んだ。
人生はどっちに転がるかわからない。
人生に無駄なことなどない。
過去がどうあれ、目の前の一瞬をできるだけ有意義に過ごすことだ。
人生でいまほどおもしろいときはない。