「買ってもらう」以外の応援してもらう方法

限界集落から希望集落へを旗印に、田舎にひとりぽつねんと
移住した若い女性が、報道ステーションで取り上げられていた。
地方から東京の大学へ進学、そこで国際紛争を学び、新潟の村へ移住。
いわゆるIターンだ。
里山の暮らしに魅せられ、移住を決意したという。
自らは農業を行いながら、情報発信している。
地域の情報を発信するフリーペーパーをつくるために
ネットで寄付を募ったところ、32万円の目標額に対して、
105万円も集まったという。
寄付をしてくれた人には、自ら育てた野菜を使った料理を
東京で振舞うパーティに招待したり、野菜を送ったりしている。
つくった野菜は基本的には地元の飲食店に卸しているようだ。
地産地消が基本で、遠くの人には寄付によって応援してもらう。
応援してもらったお返しとして、野菜を送る。
単に野菜をネットで売ります、宅配便で届けます、ではない。
あくまでも寄付によって応援してくださいね、
あくまでも野菜は送るものではなく、贈るものとして扱う。
これと同じようなことを音楽の世界でやっている人がいる。
アメリカの女性ボーカリストがCDを買うという方法でない
応援のしてもらい方として寄付を募っている。
これもやはり億単位で金が集まっている。
単に売り買うのではなく、心のこもった応援としてお金の
やり取りをしているのだ。
単なる売買と違うのは、そこに関係性が生まれ、
その後も関係性が継続するという点だ。
ここまで書いてはじめて気づいたんだけど、
これってリアルな付き合いが減ったことの裏返しかもしれない。
寄付する人は、もっと濃密な人間関係を望んでいるのかもしれない。
寄付によってコミュニティの形成をしようとしているのかも。
寄付によって生計を立てる。
ものやサービスを売買するだけでない、応援の仕方が
これからはもっといろんな分野で行われるのかもしれないな。