実家に帰省すると、甥っ子がゲームに興じているのをよく見ている。
私も小さいころに祖母の家に行くと、暇を持て余したもので、
よくテレビゲームで遊んだものだった。
なにしろ、祖母の家ではNHKの2局とTBS系列しかテレビ番組が
放送されていなかった。
夏休みは高校野球があるからいいが、それ以外は何もない。
祖父がいたときは、竹でよく水鉄砲や石鉄砲をつくってくれた。
でも、総じておばあちゃんち(おじいちゃんち)というのは、
子どもにとっては暇を持て余す場所なのだ。
今の子どもは携帯ゲームがあるから、どこでもゲームができてしまう。
我が家はゲーム機が1台もないので、たまにiPadのレースゲームを
やるぐらいで、それもすぐに飽きてしまう。
子どものゲームは頭ごなしに否定できない。
だって、自分も相当やってたからね。
今にして思うのは、ゲーム以上に楽しいことがなかったということ。
昆虫とか動物とか、乗り物とか、なんでもいいから、
知るうちにどんどん楽しくなって、熱中できるものがあるといい。
そうすれば、ゲームはやめないけど、
それほど過度に熱中することもなくなると思う。
ゲーム以外に楽しみとして、一つは読書がある。
私の場合は、中学まで全然本を読まなかったが、高校から俄然読みだした。
兄は早くから本を読んでいて、血は争えないものだと思った。
両親はそれほどたくさんの本を読むわけではないので、
誰に似たのかと思うけども、本好きになるのに性格は関係ないし、遺伝もしない。
良い本との出会いがあったかどうかだけ。
本を読み始めるにも、映画をたくさん見るようになるのも、
きっかけになる1冊、1本がある。
感動的な1試合を見ると、そのスポーツが好きになるものだ。
子どもにはそういう質のよい1冊、1本、1試合を提供してやる
というのが、親の務めではないかと思う。