お父さんの秘密

長女と一緒に風呂に入ったある日曜の夕方のこと。
なんのきっかけか忘れたが、髪が薄い人の話題に。
長女が真顔で言う。
「お父さんはー、ハゲてはないんだけど、
水にぬれるとハゲてるみたいになるんだよね!」
私も真顔で返す。
「それ言っちゃいけないんだよ?」
「じゅんちゃん(自分の名前)は知ってるよ!」
そんなこと自慢げにいわんでエエ。
んで、ハゲてないし!
そりゃ、年齢相応に薄くなってはいますよ。
なんつーか、「密」から「疎」にはなっていますよ。
だいたい、水にぬれると、多くの人はそうなるし。
いつか言いたかったんだろうね。
言ってやりたかったんだろうね。
「隠してるつもりでも、あたしは知ってるで」ってね。
いや、だから隠していないし、ハゲてもいないし。
長女がこのことに触れなくなったら、
長女自身が成長したか、本当にハゲたかのどちらかだ。