21日の台風被害では、取引先での打合せを終え、
四ッ谷駅から中央線に乗り、一路、新宿を目指した。
そこから京王線に乗り換えれば自宅の最寄り駅に着く。
ところが、午後10時半ごろに新宿にみると、
新宿駅構内の京王線乗り換え口が人であふれかえっている。
隣に小田急線の入り口もあるのだが、そこはいままさに
ロープが張られ、入場規制がなされようとする瞬間だった。
小田急線でも帰宅できるので、一瞬早く駅に入ればよかったがもう遅い。
そうこうしていると、自分の後ろにも大勢人が並び始めた。
列は動く気配はまったくない。
そこで私は中央線とその先で乗り換える路線が動いていることを
確認した上で、列を離れて再度、中央線に乗ることにした。
中央線に乗ったのが午後10時40分過ぎ。
その後、立川駅に着いたが、駅に入るのに10分以上足止めされた。
別の路線に乗り換え、帰宅したのは12時を過ぎていた。
通常の倍近い時間がかかった。
3・11が起こった3日後の「大停電」が予想された日は
都営線から直接新宿駅の京王線駅に、改札の中を通っていくことができ、
新宿駅で入場規制されている人たちを見ながら、
ガラガラの電車に乗って帰ったのを思い出した。
東京では電車が正常に動いていてこそ(それでも結構な込み具合だが)
人々はみな普通に家に帰れるので、どこかで何か不測の事態が
起こるとたちまち帰宅困難者が溢れる。
都市の脆弱性をみる思いだ。
地震、台風、降雪、車両事故、人身事故・・・必ず不測の事態は起こる。
そのときに備えて、どうやって帰宅ルートを確保するか
考えておかねばならない。
また、居住地を選ぶ場合には、たくさんの帰宅ルートを確保できる地域
(たとえば、複数の路線があるところ)に住むのがいい。
想定と準備。
やっぱりこれが大切ですね。