インコと少女

電車でインコを持った少女と遭遇した。
午後8時ぐらいの京王線下り電車でのこと。
小学4、5年生ぐらいの女の子が2人、私の対面に座った。
一人の女の子が手提げカバンの中をのぞきながら、
隣のもう一人の女の子と何やら談笑している。
少女はカバンの中をのぞきながら、「気持ちワルぅっ!」と
言っているのである。
「何が入っているんだ?」
オジサンは気になった。
手提げカバンの中に入るようなもので、
気持ちの悪いものとは何か。
すると、おもむろに少女が中のものを取り出した。
カゴに入ったインコだった。
結構大きかった。
そして、何やら飼い方を記したようなパンフレットを
眺めながら、また談笑している。
「今、インコを買った帰りなのか。
なんで気持ちの悪いものを買うのか」
オジサンにはよくわからなかった。
その後、何度も「気持ちワルぅっ!」を連発する。
また、文脈はわからなかったが、
「それってすぐ死ぬタイプだよね〜」と言って笑っている。
インコのことを言っているのか。
オジサンは笑った。というか、笑いをかみ殺すのに必死だった。
これぐらいの年の女の子の会話は、女子高生の会話よりも
わけがわからないが、少しは癒されるものがある。