人と人を結ぶかけ橋

疲れた心と体に、はい、1本。
名言サプリ 其の112


ほほ笑み・・・それは人と人とを結ぶ、自由で自然なかけ橋です
(ハノック・マカーティ)


ハノック・マカーティという人は、たぶんアメリカの作家か何かで、
彼がほほ笑みの重要性について語ったのは、
『こころのチキンスープ』(ダイヤモンド社刊)のオムニバス本である。
彼はフランスの作家、サン=テグジュペリの著作を紹介して、
「この話は実話だと信じたい」といい、このように書いた。


作中の「ぼく」は戦争中に敵の手に落ち、
そろそろ処刑されるということになっていた。
そのとき、監獄にいた「ぼく」は、ポケットの中から一本のたばこを
ようやっと見つけ、看守に火を借りる。
「ぼく」はそのとき、なぜだが頬が緩んだ。
それまで仏頂面だった看守も口の端が少しだけ緩んだ。
そこから捕虜の「ぼく」と看守の会話がはじまる。
「子どもはいるのか?」「いるよ、写真を見てくれ」
「ぼく」の目には涙があふれた。看守も目に涙を浮かべた。
看守は黙って監獄の錠をはずし、街のはずれまで「ぼく」を連れて行き、
何も言わず帰って行った。


この話を受けて、マカーティは
「ほほ笑みは、人と人とを結ぶかけ橋である」といったのだ。
これ以上の解説は野暮というものだ。