衣食住に関わる仕事が一番大事

すっかり不況風が吹いています。
それもここ半年の話なのに、この変わりようは
いままでにない程度と規模であるようです。
連日、派遣社員が契約を打ち切られる話ばかり
テレビや新聞で報道しています。
派遣社員という働き方は、年功序列、終身雇用制が
崩れはじめた十数年前から「会社に縛られない自由で新しい生き方」
としてメディアは賞賛していました。
企業もそれにのっかって、「正社員をできるだけ少なくする」
流行の経営手法として積極的に行っていきました。
一部で、「重要な仕事を任せられず、スキルも身につかない人が
30代になったら、大変なことになる」と危惧する人もいましたが、
すでに述べた時勢の前ではその声はかき消されていきました。
個々の問題は別にして、総じて言えるのは
企業は安易に契約社員を切るべきではないし、
労働者も安易に契約社員になるべきではなく、やはりあくまでも
正社員を目指すべきだということでしょう。


この師走に無職の人がたくさん出るということですが、
職業という面での第一次産業にも目を向けるべきかもしれません。
農業、漁業、林業は人手不足だといいます。
これらの分野には外国人がたくさん働いています。
体はきついし、大変だとは思います。
でもやりがいはあると思います。
職業に貴賎はないといますが、本来、衣食住に関わる職業が
最も尊いと思います。
私がパソコンに向かって原稿を書いていられるのも
畑で作物をつくり、海で魚を採り、山に入って家に使う木を
育ててくれている人がいればこそなのです。
私らの仕事など付録の部分にすぎないのです。
林業なんて特にそうで、木材が取れなければ本はつくれないのです。
(森林や林業について学びたいと思ったのも実はここに理由があります)
あって当たり前のものではなく、
誰かがつくったり獲ってきたりしたものです。
メディアは第一次産業で働く人たちの、生き生きとした
たのしそうなところをみんなに紹介してほしいものです。
そうすれば少しはやろうという人が増えるのではないでしょうか。