薄味になったこのごろ

八ヶ岳では子供を8時までには風呂に入れて寝かしつけ
なければならないので、素泊まりの宿での食事は
コンビニ食材を調達した。
コンビニの弁当にカップそば。
カップそばなんかは仕事が遅くなったときに仕事場で
食べるけれども、もはやコンビニ弁当を食すことは皆無になって
いたので、たぶん何年かぶりに食べた。
久しぶりに食べると、味が濃いのですよ。
「学生時代の味」はこんな味だっけと思った。
大学時代は個人商店に配送される食品の仕分けのバイトをしていた
こともあって、余った弁当を分けてもらったことがよくあった。
そのころと味の濃さは変わってないはず。
たぶんこっちが変ったのだ。
薄味に慣れると薄味でほとんどいけるようになり、
立ち食いそばなんか、かなり味が濃いなと感じてしまう。
これも「おっさんになった」ということで片付けることが
できそうだけど、「大人の薄味がわかるようになった」と
言い換えることもできる。
昔の懐かしい味とかいって、タレントが学生時代に通っていた
ころの店を訪ねたりして、「全然味が変っていないね」とかいうけど、
それはウソだと思う。
店の味は変っていなくても本人の味覚は変わっている。
そういうときは、「味が変わったように思えるのは、
たぶんあれから自分が大人になったから」といえばいい。
懐かしい味はちょっと変わっていて当たり前なのだ。