アラバマ物語

アラバマ物語 movie

前から観たかった映画だったのですが、映画『カポーティ』を観たとき、
アラバマ物語」の原作者のハーパー・リーが登場するので、
「へー、この人がアラバマ物語の原作者かあ」と思った。
カポーティとリーは幼馴染じみらしい。
映画はスカウトという女の子の視点で描かれる。
スカウトの親父は、弁護士をしているのだが、ある日、黒人の弁護を
まかされる。だが、この父親は強かった。
この父親はさまざまな場面で、子どもをまもることや、道徳について、
銃の扱いや正義について子どもに諭す。あるいは行動で教える。
道理的につきつめていけば、この父親にも矛盾があるんだけど、
そういうものも全てひっくるめて物語は進む。
大人の世界で起こっている出来事を、子どもに説明するとき、
むずかしいことがある。
「大人的解決」というのがどの世界にもある。それを、普段から
四角四面で善悪を教えてきた子どもたちに納得させるのは
骨が折れる作業だ。
けれど、そういう大人たちのゆれも含めて、子どもに提示することが
できれば、子どもはよりいっそう情感豊かに育つのかもしれない。
この父親は、当時の「もっとも偉大な映画の中のヒーロー」として
非常に有名になった。
父親を演じるグレゴリー・ペックが最も輝いているといわれる名作です。