式の打ち合せ 撮影プランを決める

三度目の打ち合せに行ってきました。
今回、決定すべき事項は、「ビデオ撮影」と「写真撮影」です。
これがずっと懸案になっていたんです。
だって、すんごい高いんですもの。
前日までかなり慎重に交渉の作戦を練っていきました。
「ここでこう言えば、敵は値段を下げてくるだろう」
「いや、それではこっちの足元を見られる」
「最終的には〝どっちもやんない!〟とブチ切れて帰ろう」
など、具体的なセリフまで考えていったのです。
こういう値引き交渉は、日本ではほとんどできないので
たのしいんですよね。
プラン1でダメなら、プラン2を用意した。
そして当日――。
まず、プラン1を提案する。内容は、
「29万円のとこを23万円にしてーな」ということでした。
かなり無茶な要求です……。
こちらは落としどころを25万円に設定しておく。
そこまで歩み寄ってくれれば、と淡い期待を抱く。
事前の電話交渉で27万円までは引き出せていた。
ところが、担当さんは一応制作の事務所にお伺いを立てに
行ってくれたが、
「やはりこれ以上の値引きはムリです」とのこと。
「やっぱそうかい。ええわい、ええわい、次はプラン2じゃ」と
心の中でつぶやいて、次の案を提案。
そこはかなり芝居がかった感じで、いかにも「しょうがないな」感を
出すのです。間の取り方が大事です。ここは俳優になったつもりで。
プラン2は、写真のカット数を減らし、DVDをビデオテープに
するなどして、23万円のところを21万円にしてもらうこと。
「これでのんでくれなかったら、外注するかんね」という
雰囲気をチラつかせておきます。
それを提示すると、担当さんは、
「この案で私どものところでやっていただけるなら、
私、がんばって交渉してきます!」
と、制作事務所と交渉すると言ってくれた。
たぶん、10パーセントぐらいの値引きは敵も織り込み済みなのだ。
こっちもそれをわかったうえで、「がんばってください!」と
担当さんを励まして送り出す。制作事務所はホテルの中にある。
5分ほど中座したあと、帰ってくる担当さん。
「やりましたよ! オッケーです!」と声のはずむ担当さん。
「えっ、本当ですかあ。やったー!」と大げさに喜ぶ私たち。
なんなんだ、この猿芝居は……。
みんながみんな、既定路線に落ち着くまで、それぞれの役を演じている。
結婚式の打ち合せでは、役者にならないといけないのだ。
これこそが結婚式の準備をすることの醍醐味なのだ!!!
そんなこんなで、その外の決め事も決まり、打ち合わせは次回へ。
それにしてもこの決定に至るまでの一連の交渉はおもしろかった。
めちゃくちゃにゴネたわけではないから、
スムーズに進んだほうだと思う。
冠婚葬祭だからといって、金銭面で妥協しない態度が必要です。