「せいぜい」の使い方 続編

3月22日のブログで、京都での「せいぜい」の使い方について
書きました。これを生粋の京都人の方に尋ねてみました。
こういう返事がきました。


その「せいぜい」の使い方は、たぶん「できるだけ」という感じで
使っているのだと思います。
たとえば、よく聞くものでは「せいぜい、おきばりやす」というのが
あります。標準語に直すと「できるだけ、がんばって下さいね」
という意味です。
基本的には、そのままの意味で使われるのですが、言い方が少しでも
嫌味っぽくなると、その意味は一変。「たくさん苦しんだらエエ」
または「やっても、どうせ、でけへんやろ」という京都独自の意味に
なるのです。
京都弁は関東人が聞くと、大阪と違って、穏やかに聞こえます。
ところが、同じように聞こえる言葉でも、その言葉を使う状況や
発音の雰囲気が違うと、まったく逆のことを意味していることが
あるのでご注意を…。


とのことでした。
つまり京都でも嫌味で「せいぜい」を使うことがあるのです。
でも、関東では「できるだけ」の意味はあまりないような
気がするのですが、なぜ京都にはあるのでしょうか。
ともあれ、外から来た人が、京都人がどっちの意味で使っている
かを聞き分けるのは、非常に困難な気がしますね。
発音の雰囲気というのは長くその地に住んでいないと
わからないものです。
嫌味で言っていても、関東の人はそれとは気づかず、京都人は
陰でほくそ笑んでいるのかもしれませんね。
なんか京都人が意地悪い人みたいな言い方ですけど、
そういう奥の深い感じがぼくは好きです。