ケーキ屋さんは優しいか?

秋場所で準優勝した、大相撲の琴欧州に意外な弱点があるという記事が
出ていた。突っ張りができないというのだ。
そこでこのように書いてある。
『「小さいころはケーキ屋さんになりたかった」という気持ちの優しさが
裏目に……』
ここでみなさんにちょっと考えていただきたいのは、
ケーキ屋さんは優しいのかどうか、ということだ。
確かに洋菓子店の主人に頑固で怖いイメージはない。
『「小さいころは大工の親方になりたかった」という気持ちの
優しさが……』というのは確かに違和感がある。
だからといって、ケーキ屋さんに優しいというイメージはない。
じゃあ、花屋さんはどうなのか。
花屋さんは百歩譲って、若干優しいような気がする。
じゃあ、ペットショップの人は全員優しい人なのか。
千歩譲って、ほんのちょっとだけ優しいような気がする。
でも、ケーキ屋さんと優しさとは本来関係ないはずだ。
ケーキ屋さんに優しさは必要ないはずだ。
あまつさえ、牛をぐりぐりやって乳をしぼり、
鶏をギュウギュウやって卵をぶん捕って、彼らはケーキを
つくっているのだ。
ケーキ屋さんに必要なのは、鋭敏な味覚やセンス、手先の器用さ
などだと思う。
介護士や看護師、心理カウンセラーには優しさが必要だ。
それとも、ぼくがあまり行ったことがないから知らないだけで、
ケーキ屋さんにはものすごく優しい人がいて、
「生クリームを20%増量しておきました」とか、
「生地をこねて鍛えたこの腕で肩をもんでさしあげましょう」など
というサービスが繰り広げられているのかもしれぬ。
うーむ、どうなんだろな。