「日本人は農耕民族で、欧米人は狩猟民族」
これを前提に論が展開されることがけっこう多い。
これにははっきり異議を申し立てたい。
日本が農耕をはじめたのはだいたい紀元前3世紀ごろと
されており、これをもって弥生時代のはじまりとなる。
つまり、農耕の歴史は5000年ぐらいだ。
その前はなんだったかというと狩猟です。
欧米は、いまから1万年前に小麦栽培がはじまったとされる。
欧米のほうが農耕の歴史が長い。
ただ、カロリー摂取の割合で言うと、
おそらく今も炭水化物系より動物性たんぱく質を多く食べて
いるのだろうと思う。
動物の家畜化はもう何万年もの歴史があるだろう。
人類の歴史は400万年とも1000万年ともいわれるから、
農耕が始まったのはほんのつい最近のことに過ぎない。
だから、日本人も欧米人も狩猟民族だった時代が長いのだ。
私はこの農耕民族か狩猟民族かの違いよりも、
島国であるか、そうでないかの地政学的な影響のほうが、
国民性においては影響が強いと思うのだが。