日本人は農耕民族か

「日本人は農耕民族」
こういうフレーズをよく聞く。
本当にそうなのだろうか。
日本人が農耕を始めたのは、基本的には弥生時代以降のことだろう。
それまでは狩猟生活で、多少の栽培はやっていただろうけど、
土地を所有するという概念はなかったはずだから、
「これがうちの畑」という考えもなかったはずだ。
稲作が始まってから、土地の所有がはじまり、定住するようになって
村という社会単位もできていった。
弥生時代は紀元前3世紀ぐらいまでさかのぼれるという。
ということは、稲作が始まってから5000年ぐらい
経ったということだ。
だが、その5000年以前のほうが人類の歴史としてえらく長い。
この5000年でどれくらい変わったか。
農耕民族として変化したものは何だろう。
その期間でどれくらい進化したのだろう。
この5000年の影響は確かに小さくはないだろう。
でも、本当に日本人は農耕民族なのか、
考えてみる価値はあるかもしれない。