「今の若者はマニュアルばかりを求める傾向にある」
なんてことをいうが、年長者も同じだよね。
「どんなルールを元にしているのか」などと問われることがあるが、
文章作成のルールなどほとんどない。
決まり事としてあるのは、文頭と文末が対応しているかどうかだ。
頭に「あたかも」とくると、「~ようだ」となるし、
「よしんば」とくると、「~であっても」となる。
「絶対に」といっているのに、「かもしれない」はおかしい。
「たとえば」というと例がこなければいけないし、
「つまり」「結局」というなら、結論めいたことが必要。
あとは主語と述語が対応していればいい。
それ以外は、たいしたルールはない。
表記の問題などは、実際はルールなどほとんどない。
私たちが本をつくるときも、「この本の中でのルール」を
その都度、考えるのだ。
この場合のルールは、「わかりやすく、おもしろく読める」ための
ものであって、関係者を納得させるためのものであってはならない。
読み手にとってどうなのかをいつも考えることだ。
マニュアルは時に害になるのである。