見守るだけにして

今年もお盆の時期が近付いた。

諸事情あり、私の実家のほうも妻の実家のほうも

墓参りには行けていない。

そういうのがちょっと気になってはいる。

私は仏教の考え方は気に入っていて、自分の考え方のある一部分は

仏教の考え方からきたものだということを自覚してもいる。

ただ、一つだけ合点がいかないというか、嫌いないのは、

死んだ人が守ってくれているとか、逆に悪さをするみたいな

ことをいう人が宗教家の中にいることだ。

亡くなった人はそれっきりになるのではなく、

お空の上から見守ってほしいとは思うが、

守ってくれたり、悪さをしたりするような、

現世に影響を与えるようなことは考えたくない。

守ってくれるというのは嬉しいからいいじゃないかというが、

「守る」のはその人の主観でやることであって、

それが当人にとっていいことかどうかわからないし、

いい影響だけ与えてくれというのは虫が良すぎる。

だったら黄泉の国の住人とは一線を画す

という生き方のほうがいさぎよい。

死んだ人は何もしてくれない。

だから自分でなんとかするべきだし、

死ぬ前にその人と交流しておくべきじゃないの?

自分も死んだら草葉の陰から見守るだけにしておきたい。