「同調圧力」は本当にあるか?④ 

「自分はこうしたい」がないと、常に他人の意見に左右される。

自分に自信がないから、頭の良さそうな人の意見を鵜呑みにする。

「頭の良さそうな人」の基準がわからないから、

肩書に頼るしかなくなる。

これは育てられ方や教育に課題がある。

田舎はまだ村八分=仲間外れにする権力が働いている地域もある。

だが、自治会が壊滅している都市部ではそれはもはやない。

団塊の世代以降の人たちは、この村八分の制裁が息苦しいから、

農村からどんどん都会に出て行ったわけだから。

ところが、都会に出て、居住地域の住民のことを気にしないで済む

ようになっても、今度は会社勤めの人間関係が生まれた。

結局、会社が「村」になっただけのことだった。

そこでは、上司より早く帰宅してはいけないし、

病気で休んだり、長期の休みを取ったりするときには、

謝ったり、お土産を買っていかなくてはならなくなった。

それもこれも「自分は自分」と考えられる人なら、

別に息苦しくもなんともない。

「ちょっとあいつは変わっている」ぐらいの周囲からの認識で

なんとかなってしまうのだ。