「生きる」テレビ版もいい!

半年以上前に制作発表があったときから楽しみにしていたドラマ。
「生きる」がテレビ版としてリメイクされたのを観ました。
もともと黒澤明監督で50年以上前に制作された映画です。
今でも世界の巨匠と呼ばれる映画監督たちが
こぞって絶賛するのがこの「生きる」でした。
現代的にうまくアレンジされていてよかったし、
松本幸四郎さんの演技も期待通りでした。
今の時代になぜこの映画だったのか、制作者側の意図はわかりませんが、
映画を観ていない人にも広く観てもらえるテレビドラマは
大成功だったのではないかと思います。
この映画が50年以上の時を経ても色あせないのは、
どの時代にも、どの国の人にも、どの世代にも通じる普遍性があるから。
人間いかに生き、死ぬべきか。
残念ながら、死を目の前に突きつけられなければ、
自分の生き方を振り返ろうとはしないものです。
がんだけはそのことに気づかせてくれます。
私はいつも考えます。
明日死ぬとしたら今日やりたいことを思いっきりやる。
1か月後に死ぬとしたら、1週間以内にやりたいことをやる。
しかし、死ぬのが1年後だとしたら、明日やりたいことをやるだろうか?
明日死ぬのと、1年後に死ぬのと、どれだけの違いがあるのだろうか?
正直、わからないのです。
それがなぜなのかわからないのです。
実は本当にやりたいことなどないのではないかとも考えます。
「生きる」は映画版も10回は観ていますが、
毎回、涙腺が破壊されてしまうのです。
なぜこんなにも心が揺さぶられるのかがわかったら、
自分はいったい何をしたいのかがわかるような気がするのです。
本当に明日やりたいことがわかるような気がするのです。
映画版をご覧になっていない方、ぜひぜひご覧下さい。