感染症の専門家は楽観的に述べる。
わかっているから過度に悲観的になることがない。
だけど、この専門家が集団になると、とたんに悲観的になる。
集団の中で責任を問われる立場になると、
地位や名誉を死守しようとするからだ。
集団の中に属していながら、楽観的にとはいわないが、
過度に悲観的にならずに判断できる人は、
10人に1人もいないだろう。
なぜ集団の中の一員になると、悲観的になるのか。
集団への影響を考えるから、というのがひとつ。
もうひとつは、自分の保身を考えるからだろう。
後者の理由が大きいのではないか。
私たちが取材をするときにも、団体に属している人より、
それらからフリーでいる人のほうが真実を語ってくれると感じる。
「やらない」「自粛する」ような考えが浮かんだとき、
自分の責任逃れのためではないのかと
自問してみる時間が必要だ。