劇は必要ないか

小学校では、英語など必修の授業が増えているため、

課外授業や学芸会をなくす方向なんだそうだ。

どこかで工面しなければいけないのはわかるが、

まず課外授業や学芸会をなくすっていうのは、

なんとも考え方が貧相。

もちろん、俳優になる人なんかごく一握りなんだけど、

劇は俳優になれる人を見つけるためのもんじゃない。

そこで工夫とかコミュニケーションを学ぶものでしょ。

「俳優になる人なんか一握り」と言い出したら、

体育だって、「スポーツ選手になるのは一握り」だし、

音楽だって、「演奏家になるのは一握り」ということになる。

子どもの時代にはそういういろんなことをやって、

自分の好き嫌いとか、向き不向きを自分でわかるために

さまざまな体験をすることが重要なのだ。

劇なんかやらなくていいというのは、

文学は人生に必要ないと言っているようなもの。

金持ちの国になってたどりついた境地がこれか。

腹が立つというより、なんかもう本当にがっくり。