いまどきの学芸会

いまどきの学芸会はこうなのだなと思った。
小学2年生の長女の学芸会を見に行った。
事前にオーディションが行われて、児童がやりたい役を選んで
登場することになっていたらしい。
そうやって役に優劣をつけるのは、いいことなので、
少し期待して見に行ったのだが、ちょっとがっかりした。
子どもたちはがんばっていたからいい。
でも、物語の内容が乏しかった。
すべての児童にセリフを与えようとしたためなのか、
登場人物が異様に多く、セリフが異常に多い。
それに子どもが早口なので、ストーリーをおっかけるに必死で、
子どもの様子を見る余裕がなかった。
この展開の速さは昨今のハリウッド映画並みだと思った。
30分の劇だったが、1時間ぐらいの内容が詰め込まれていた。
主人公がおらず、みんながまんべんなくなくセリフを言うので、
何が言いたい劇なのかわからなかった。
役には優劣をつけ、劇としての完成度を上げるほうが、
子どもの成長につながるのではないか。
役に優劣をつけることで、脇役もひとつの物語を語るには
大事な存在であることを学ぶ。
「主役でない人生は無意味」
そんな感想を持つ子どもに育たないよう、
主役と脇役をはっきり分けた劇が見たかった。