高齢者はなぜ避難しないのか

東日本大震災の教訓が生かされたとは
あまりいえないような、今回の豪雨災害だ。
私の地元、岡山でもかつてない規模の水害に
見舞われ、みな驚いている。
広島や倉敷市では、避難が遅れて亡くなる人が
多数出てしまった。
こういうときに人々の心理として働くのが、
正常性バイアス」だ。
バイアスは偏りという意味。
何か事が起こったとき、正常な方向へ判断しようとする
そういう心理が働くことがわかっている。
それに亡くなったのは多くが高齢者だが、
経験の厚みがある人ほど、
「あのときも大丈夫だったから、
今回も大丈夫だろう」という判断が働く。
あと、「避難所に行ったら迷惑」と考えている人も
いるようだ。
こういう心理を逆手にとった批判への誘導ができないか。
避難所に行ったほうが得であることを
命が助かるのとは別の次元で意識させるような
仕掛けが必要なのかもしれない。