ディズニーマーケティングは成功したか

カーズクロスロードのBDパッケージにある
特典映像がなかなかおもしろかった。
世界各国のプロモーションビデオが収録されていて、
北米版とドイツ語版と日本版がある。
この違いが見どころだ。
テーマを巧みに変えている。
北米版は、一言でいえば「おカネと復活」
ドイツ語版は、一言でいえば「技術と再起」
日本版は、一言でいえば「人生の選択」だ。
ディズニーのマーケティングは世界イチといわれる。
このプロモーションビデオも、ときには実際の映画ではない
セリフがあったりする。
そういうフェアでないところも含めて、世界イチなのだろう。
3つのバージョンの違いは、そのまま国民性というか、
民族性のようなものを映し出している。
日本版は、他のバージョンと比べて
エモーショナルな感じが相当強い。
主人公マックイーンの悲哀を連想させる作りになっている。
全体として重苦しい雰囲気が漂う。
だいたい副題からして「クロスロード」だもんな。
十字路での人生の選択。
それが日本版でテーマにしたい要素だった。
そう考えると、カーズクロスロードは子供向けではなく、
私のようなアラフォーに向けた映画だったのか
と思わざるを得ない。
少子化の事情はどこも同じだが、おもちゃやサウンドトラックCDを
買うのは親であり、大人であるというマーケティング結果なのか。
カーズクロスロードが私のようなアラフォーに向けた
映画だったとしたら、もう一度、じっくり見てみねばなるまい。