「秒察」

医者を取材することが多いが、
これほどいい人とダメな人の差が大きい職業もないなって思う。
すばらしい先生というのは、本当に教養も深くて、
人間そのものに対する洞察がすばらしい。
でも、ダメな医者というのは、本当にどうしようもない。
儲けることしか考えていない。
最近は、秒殺ならぬ「秒察」ってのがあるそうだ。
私の帯状疱疹のときがそうだった。
その皮膚科の医者は患部を見ることもせず、
私が「右のわき腹が痛いんです」といったら、
「ああそれは、帯状疱疹というのがあってですね、
詳しくはこれに書いてあります」
といって、製薬会社がつくったパンフレットをよこした。
この間、たぶん48秒ぐらいだ。
効率しか考えていない医者の典型だ。
こういう医者には絶対に行かないと決めている。
この医者はなんのために医者になったのだろう。
もう一度、考え直してみてほしいと思う。