無邪気な消費者

4月24日、バングラデシュでビルが崩壊し、
1127人が亡くなった。
そのビルには縫製工場が入っていたという。
その後の報道で、劣悪な労働環境で働かされていたという、
一命を取り留め事故の被害者の証言があった。
地震でもないのにビルが崩壊したのは、ビルの構造に
問題があった。つまり、安全を度外視した安いつくりに
なっていたことは容易に想像がつく。
この事故は、私たちが来ている安い衣料品とつながる。
破格に安い衣料品は、彼らから搾取することで成り立っている。
彼らの月給は約4900円という。
私は、一着1000円の自分のワイシャツの縫い目を見た。
これももしかしたら、この事故で亡くなった人が
縫い合わせたものかもしれないと。
この事故だけを見れば、縫製工場の経営者が
もっとも非難されるべき対象だろう。
しかし、そこから数千キロ離れたところで、片棒を担いでいるのは、
無邪気に安いものを求める、私のような消費者なのだ。