谷戸を残して

いつも使っている最寄駅の鉄道会社が住宅メーカーと
いっしょになって不動産開発を行っている。
多摩地区にはたくさんの谷戸(丘陵地が侵食されてできた谷状の地形)
があるが、そこを潰して住宅地にしようというのだ。
谷戸は、昔は里山になっていたところが多く、
いまでは都内でも貴重な自然が残る場所となっている。
そういう貴重な自然がどんどん住宅地になっている。
地域エゴを承知でいうのだが、本当に悲しい。
鉄道会社は沿線住民を増やすことで、収益を上げようという
ビジネスモデルから早く脱却してほしい。
土日の乗車率を上げる努力をすることで、収益アップすればいい。
「そんなのいまだってやってます」というだろうけど、
もっとできることがあるだろう。
なんせ、日本の男性は休日になると43%が家でじっとしているのだからね。
男性に訴求するような企画が打ち出せているのだろうか。
これ以上沿線人口が増えると、朝のラッシュがひどくなるだけ。
通勤ラッシュの混雑のことをどう考えているのか一度聞いてみたいくらいだ。
もう一度いうが、
沿線人口を増やさなくても乗客が増える方法を考えるべし。
こういう鉄道会社で自然の残る谷戸を潰して住宅地にしようとする
不動産部門の人たちの中に、子どものころ谷戸で遊んだ記憶があれば、
なんとかなったのかなと夢想する。
貴重な自然を残していくには、やっぱり子どものころから、
山や森はたのしいところ、気持のいいところということを
無意識下に刷り込んでおく必要があるね。