「貧困ビジネス」は悪?

貧困ビジネスという言葉がよくメディアに登場する。
ホームレスに生活保護を受けさせ、「上前をはねる」やり方だ。
この「上前をはねる」というのは悪意に満ちた言い方で、
ホームレスを支援する意味で生活保護を受けさせるボランティア団体や、
宿泊施設を提供している事業者もある。
マスメディアの問題として、「一部の報道で、すべてがそのように
思われてしまう」ことは、大昔からある。
確かに「上前をはねる」悪質な業者もあるが、前述のように
まっとうな事業を行っている会社もある。
「上前をはねる」とされる業者は、生活保護費の大半を取り上げ、
本人にはわずかなお金しか渡さないところもある。
しかし、まっとうな業者も同じようなことをしている。
なぜか?
生活保護受給者の中にはお金の管理ができず、
あればあるだけ酒とタバコに使う人がいるからだ。
自立支援のためには、業者がお金を管理するしかないと
考えている。そうして再就職を果たして自立した人も少なくない。
この点だけを見れば、「上前をはねる」業者と、「まっとうな業者」は
見分けがつかない。
生活保護費の大半を取り上げる」ことが、
必ずしも人権侵害だとはいえないところが難しいところなのだ。
ニュースは自分の頭で考えて理解しないと、物事の本質を見誤る。