お金だけじゃダメ

次女が通う幼稚園の「出生率」がすごい。
長女が昨年まで通っていたクラスでは3分の1の家庭が一人っ子、
3分の1が子ども2人家庭、3分の1が3人以上家庭だ。
中には、4人、5人の家庭もある。
「園内出生率」は2.2とか、2.3ぐらいあるのではないか。
とにかく、子ども3人は当たり前という感じなのだ。
その秘密は何なのか?
妻の話を聞くと、それは「共感」がキーワードなのではないかと思う。
この幼稚園では保護者が集まって子どもの育ち方についての
懇談会が行われる。
そこでは子育ての悩みが打ち明けられ、先生や他の保護者からの
アドバイスを受けることができる。
アドバイスを単に受け入れるだけでなく、自分の意見も言い、
反発するときは反発し、議論する。
そうやって考えを深めていくわけだ。
最初は他の母親たちがいかにも立派に見える。
でもよく聞いてみれば、そんな母親たちでも自分と同じことで
悩み、家事の手を抜いていたことを知る。
「ああ、これでいいんだな」と共感できるので、
それでも子どもは育っていくということを理解する。
だから「これなら3人いてもやっていける」と思えるのではないか。
いろんな研究を見ても、お金だけ渡しても出生率が上がらないことは
よく知られている。
保護者同士が連携して子育てにあたれる「コミュニティ」が必要だ。
お金で支援することも大切だが、このことも同時にやっていく必要がある。